ヒメ恋~Last Love~
「海里、あたしのこと好き?あたしを大切だって言ってくれるのは、とても嬉しい。……でもあたしは、今の関係のままじゃイヤなの。これからもずっと海里の側にいたい!!」
ずっと……ずっと……
海里の側に寄り添っていたい。
そっと海里の顔に手を伸ばすと、海里はギュッと目を閉じた。
「美海は好きだよ。でも受け入れることはできない。……オレには恋愛感情が分からないんだ」
「……ウソ」
「ウソじゃない。そんなオレを好きになっても、美海が傷つくだけだ。そんなのオレ、イヤだから。……美海だけは、傷つけたくない。
オレたちはこれからも、今まで通り一緒だろ?今までだって、好きな時に会えた。何も変わらないから」
「違う……よ……」
あたしが望んでるのは、そんな関係じゃない。
今までと一緒じゃあ、何の意味もない。
いつまでも妹のまま。
あたしはね?
もうその殻を破り捨てたいんだ。