ヒメ恋~Last Love~
美海の涙が止まらなくてーーオレはどうすればいいか分からず、優しく美海を抱きしめることしかできなかった。


美海の涙は見たくないんだーー


海に行きたいという美海の言葉で、何かあったんだということがすぐに分かった。


美海は昔から、落ち込むことがあった時にはいつも海に行っていた。


もちろんオレも一緒に。


海を眺めていると、悩んでることがちっぽけなものに思えるーーといつも笑って言っていた美海。


お前を悩ますものは、オレが全て排除してやりたいーー。



でもまさかオレのせいで泣いていたなんてな…。


彼女のことを聞かれ、オレは素直に認めた。


いつもと口調が違う美海の態度に違和感を感じながらーー。



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