最低な俺だけど…。
その言葉に少し戸惑って、俺は何をすれば良いかもわからず、振り返らないで


『俺さ……これから部活で、忘れもんしたから取りに行かなきゃなんねぇーんだ。』


そう言って、来た道を戻った。



背中に、

『朗ぁ!』


と呼ぶ声を聞きながらも、俺は振り向かずに歩いた。

振り向いたら、もっと傷つける……そんな気がしたから。




翔たちが協力してくれて、あと一歩……



あと一歩で、傷つけずに済んだかもしれないのに。





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