最低な俺だけど…。
『うん…。優しい嘘。元旦に私がきいた恋愛の話も、中1に付き合った以外あとは何もないって言ったし、私が勝手に女の子のアドレス消した時も、消されたら消されたで問題ないとか言って…。』


渡井は小さな声で、呟くように言った。



『それは、別に嘘なんかじゃ…』


俺が言いかけたところで、



『さっきもついたでしょ。朗はいつも、さりげなく嘘をついてるんだよ。』


渡井が言った。





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