転校
そんな私を待ち構えていた次の小学校―三年生から編入した―は、地獄以外の何物でもなかった。

「新しくこの学校に来た、宮井 繭ちゃんです!みんな、仲良くするのよ〜!」

先生に紹介されながら、言われた席に着く。
隣の男子は、物珍しそうに私を見ていた。

きっと周りを見渡せば、みんなが私を好奇の目で見ていただろう。
でも、元から気も小さく度胸も無い私に、人の視線を気にせず周りを見渡すなんてことは出来なかった・・・

その日は特に問題も無く、質問攻めに会うだけで1日が平和に過ぎた。
まだ平和だったと思う。


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