Hand in Hand
「…。」
間宮君が目を見開く。
私の方を向いてるのが分かった。
「あ…。」
どうしよう。
気づかれたよね。
私は視線を下に向ける。
でも、
ここで立ち止まってるのは、なんだか避けてるみたいだよね。
私は視線をあげ、階段をのぼる。
最後の一段をのぼった時だった。
「隆!!」
その声に私も間宮君驚いて、目を向ける。
「お前、何いきなり立ち止まってんだよ。次の遅刻ギリギリじゃん!」
そう言いながら間宮君の方にその人は歩いてきた。