Hand in Hand
『2番線から、25分発…』
ヤバいヤバい!遅刻するっ!
階段を一段とばしで駆け上がる。
昨日、遅くまで雑誌見てたら朝起きれなかったんだよねー。
教科書じゃなくて、雑誌ってとこがなんか馬鹿っぽさ増してる?
だってそんな教科書なんて開いたら寝ちゃうって!
普通に歩いてきても学校自体は間に合うんだけどね?
でもやっぱり間に合うんだったら一目でも見たいもん!
ちょっと、時間なかったから化粧薄いけど…
大丈夫、今日もきっと何もないし!
…とか、自分で言ってて悲しいけど…
ちょうど、階段を登りきったところで発車の音がした。
あーっ!待って待って!
私も乗ります!!
目の前で電車のドアが閉まり始める。
間に合わないっ。
そう思って、足を止めようとした時だった。