先生あのね

「…なんか探しとるん?」

友愛のその行動に気が付いた和音はそう訪ねた

「先生変わったし、どんな先生なんかな?格好良いかな?」


満面の笑みでそう言うと待ちきれないのか友愛はタタタッと教室から出ていった

その後ろを腕を組んで怠そうに和音がついていく

和音は友愛の保護者のようだ



──キーンコーンカーンコーン



「チャイム鳴ったぞー」

この学校ではチャイムが鳴り終わるまでに席に着いていないと授業遅刻にされる


友愛は和音に促されしぶしぶ自分の席に着いた


しかし2分ほどしても先生は来ない


突然亜梨紗は黒板の前に立つと白いチョークで『性教育』と黒板に書いた

それを見てクラス全員が笑いを堪える

亜梨紗が席に着くと同時に今度は友愛が白のチョークを握って亜梨紗の落書きに『ですか?』と付け加えた

黒板の下の方の小さな落書きだが綺麗に拭いたばかりの黒板の中では一際目立って見えた



そして授業開始から5分ほど経って若い男の先生が息を切らせて教室に駆け込んできた

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