先生あのね

「友愛!行くで!」

リハーサルの間の休憩時間が始まった瞬間

亜梨紗に手を引かれて強制的に佐伯先生の所へ連れていかれた



「佐伯先生!」

「おぉ、なんや?えーっと…知念か」

「あ、覚えとってくれたんや~」


亜梨紗と先生が話している間

友愛はずっと黙っていた


「わ~!やらかい~!」

「やらかいゆーな!」

亜梨紗は楽しそうに先生にお腹を触っている



「友愛!触ってみ!」

「え…?」

亜梨紗はそう言うと友愛の手を持って先生のお腹に触らせた



「…やらかい」

友愛は触るや否や、そう言って笑った

佐伯先生も笑っていた


その笑顔があまりにも可愛くて無邪気で友愛の心に残っていった



このときからもう、友愛の恋は始まっていたのかもしれない
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