もっと あなた
思わず顔をちぢこまさせた。
「…?」
おそるおそる顔を上げると、
「ハイ。」
と言って異常に近い男子から紙を渡された。
離れろよ、ったく。
「な、なに?」
相変わらず離れない。
私の裾が折れたスカートが、男子のズボンに触れるくらい近い。
露出したももに、私じゃない温度が伝わって…。
それなのにジリジリと私にまだ近づく。
階段の隅、角に背中がついて。
なんか…変な気分。
「ね、離れようよ、君。」
「あ?」