もっと あなた
 
「ねえ、話ってなに?」

男子は一瞬考えてから、

「いや、なんでもねえ」

とぶっきらぼうに答えた。

え?なんでもないの?
わざわざ呼んどいて?変なの。

「忘れていいから。」

と付け加えて男子はうつむいた。

ふーん、と私が言ったら

「なんか期待でもしてたの?」

ニヤッと笑って男子は近づいてきた。

え、ちょ…
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