あたしヤク中×彼はポリ公
グリーン・2
グリーン・2

 村まで下りてきた動物たちは、人っ子一人いない村の様子に、不穏な空気を感じていた。
「たしかに、人間がいなくなってしまったようだ。よしみな、村はずれの祠に行こう」
タヌキの決定で、彼らは村を抜け、村はずれの、小高く土が盛り上がった茂みの前に建てられた祠に向かった。
小さな祠のまえに集まった動物たちは、タヌキが次の指示を出すのを黙って待った。
「よし、みなそろったな」
ここまでの移動でいくらか疲れたタヌキは、よっこらしょと座り込んだ。
「村人がいなくなったこと、外から来た人間のこと、子狐がきいたシャワーヘッドというキイワード・・・これらは繋がっている。何か大きな異変の前触れに違いない」
「タヌキ爺!大きな異変とは!?」
「それはポイズンですか!?」
動物たちが口々に聞いた。
「まあ待て。何が起こるか、それはワシにも分からん。だが、必ず、何かが起こる」
タヌキの言葉に、動物たちはいよいよおびえ、ぶるぶると震えながらそれぞれの異なった鳴き声で悲鳴を上げた。

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