【完】イケメン生徒会長は俺様!?
あれ?……あたし、寝ちゃったんだ…。



そっか……あの後、疲れてて眠っちゃったんだっけ。



あたしはベッドから起き上がると、キッチンに飲み物を取りに行った。



うわっ……冷蔵庫でかっ…。



うちのよりでかいな…。


やっぱ……生徒会長の家ってすごい。



あたしは冷蔵庫からペットボトルのミネラルウォーターを取り出して、部屋に戻った。



でも、生徒会長の部屋の電気が付いていることに気が付いた。



生徒会長、こんな時間まで仕事してるんだ……大変だなぁ。



あたしは少し様子を見に行くことにした。



コンコン



部屋の扉を叩いた。



「はーい」



扉の向こうで声が聞こえた。



「あの…」



あたしは部屋の向こうに居る生徒会長に声を掛けた。



「入れば?」



生徒会長は短く言った。


あたしはそっと部屋の扉を開けた。



生徒会長はベッドの上で携帯をいじっていた。



あたしは生徒会長の隣りに座ると、口を開いた。


「寝ないんですか?」



「……まだやること残ってるから」



生徒会長はそう言うと、携帯を閉じてベッドの上に置いた。



そして、また仕事を始めた。



あたしはそんな生徒会長を黙って見ていた。



だけど、あたしは急に寂しくなって生徒会長に抱き付いた。



生徒会長はそんなあたしをを見て驚いていた。



「……どした?」



生徒会長は小さく呟くと、あたしをギュッと抱き締め返した。



「もう少しだけ……こうさせてください」



あたしはそう言うと、生徒会長の胸に顔を埋めた


生徒会長はなにも言わずに、あたしをそっと抱き締めてくれていた。



「大丈夫か?」



「うん……大丈夫。ただ、ちょっと寂しくなっただけだから」



「大丈夫だ。俺はここに居るから、どこにも行かねーよ」



生徒会長はあたしをギュッと抱き締めてそう言った。



「……うん」



< 116 / 698 >

この作品をシェア

pagetop