【完】イケメン生徒会長は俺様!?
やっと、気付いた。



あたしは……生徒会長のことが好きだって。



あたしを好きって言ってくれた生徒会長。



本当はそれが嬉しかった


なのに……複雑だった。


好きって言ってくれた生徒会長に対して……素直に、喜ぶことが出来なかった。



あたしが……生徒会長の彼女になっていいのかな?って思いが、どんどん出てきた。



だから、素直になれなかった。



自分の気持ちを、伝えることが出来なかった。



伝えるのが怖くて、言うことが出来なかった。



でも……やっと、気持ちを伝えられた。



嬉しかった。……だから"離れたくない"って思った。



……本気で好きだから。


この人しか居ないって思った。



だけど……あたしの頭の中に、過去の自分が蘇る


あの時……あんなことになったあたしは、大好きだった人と、別れることになった。



ほんとに……好きだったのに。



まさか、あんなことになるなんて思わなくて……あたしたちは結局、別れることになった。



だから……余計に辛かった。



……本当は、別れたくなかった。



ずっと一緒に居たかった


だけど、それはあたしのわがままで……もう過去のこと。



もう……過ぎてしまったことなんだ。



だから、今のあたしにはどうすることも出来ないんだ。



失った過去は……もう取り戻すことが出来ない。


だから……余計に辛いんだ。



忘れようとしても、全然忘れられなくて……イヤでも、思い出してしまうんだ。



ねー神様……早く忘れたいよ。



だけど……そんなあたしの思いは、儚く散って行くだけ。



そんなこと思っていても……結局、意味なんてないんだ。



……分かってる。



分かってるのに……忘れられない自分が、惨めに思えてしまう。



ねー……なんであんなことになったのかな?



あたしは……この辛い過去を、ずっと一人で背負って生きて行かなきゃいけないの?



……もう、そんなのやだよ。



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