【完】イケメン生徒会長は俺様!?
俺は美綺をギュッと抱き締めると、おもむろに口を開いた。



「美綺……俺、美綺が好きだ。だからもう一回、もう一回、俺と付き合って欲しい」



俺がそう言うと、美綺は黙り込んだままなにも言わなかった。



やっぱ、ダメか…。



そうだよな……だって、俺は美綺を傷つけた。



だから……もう戻ることなんてある訳ねーよな。


そう思った時だった。



いきなり美綺が口を開いた。



「……うん」



……え?今、"うん"って言った?




「あたしも……生徒会長が好き」



美綺はそう言うと、俺に抱き付いた。



「え?……ほんとに?」


「うん…」



俺は嬉しくて思わず、美綺の唇を思いっきり塞いだ。



その後、軽く微笑んだ。


「美綺……俺、ずっと美綺のこと想ってた。美綺に彼氏が出来た時も、美綺がずっと好きだったんだ。だから、悔しかったんだ。……美綺が他の男と一緒に居るのが……許せなかった。見てるのがほんと辛かった。笑顔見せるのが、悔しかった。なんで俺じゃないんだよ。って……ずっと思ってた」



「あたしも……あたしも、生徒会長が他の女の子に告白されてる所見た時、なんだか胸がすごく痛かった。泣きそうになった。……いいよって言うんじゃないかって思って、怖かった」



美綺はそう言うと、俺に抱き付いて涙を流した。


「流二、もうどこにも行かないで……側に居て。あたしも離れないから、ずっと側に居てよ……お願い」



「ああ……もう離れないから、ずっと側に居るから。安心しろ」



俺はそう言うと、美綺にそっとキスをした。



「美綺……好きだ」



「うん。……あたしも」


俺は美綺をジッと見つめた。



そしてそのまま顔を近付けると、そっと唇を重ねた。



「美綺、いい?」



「……え?」



唇を離して俺がそう聞くと、美綺は顔を赤くして俯いた。



そしてしばらく黙り込んだ。



「……ダメ?」



俺は美綺の顔を覗き込んでそう聞いた。



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