【完】イケメン生徒会長は俺様!?
「……ごめん」



「今は話さなくてもいいから……だから、話せる時が来たら話してくれないか?」



「……今、話すよ」



美綺はそう言うと、過去のことについて話し始めた。



俺は黙って美綺の話を聞いていた。



話をしている途中で、美綺は泣き始めた。



俺は美綺を抱き締めると、そっと頭を撫でた。



「もういいから……もうなにも言わなくていいから。……だから、また話せる時期が来たら話してくれ。無理に話さなくてもいいから…」



俺がそう言うと、美綺は静かに頷いた。



俺は美綺を強く抱き締めると、そっと親指で美綺の涙を拭った。



そして、おでこにそっとキスをした。



「ありがとう……流二」


「気にすんな」



俺は美綺の頭を撫でると、美綺は軽く微笑んだ。


そして、唇にキスを落とした。



美綺は照れているのか、少し顔を赤くしていた。


でもそんな美綺が可愛くて、また唇を重ねた。



「美綺……好きだ」



「あたしも、好き」



そして、また微笑んだ。


観覧車を降りると、集合場所に行った。



「茉衣ーっ!!」



「美綺ーっ!!」



美綺と啓悟の彼女は二人で抱き合った。



啓悟と俺は二人で口を開けて美綺たちを見ていた


「あっ、そういや……ずいぶんラブラブしてたみたいだな。見てたぞ」



「はぁ?なにがだよ」



「観覧車」



啓悟は短く答えると、ニヤニヤしながら俺を見た


「あっそ」



「なんだよ。冷たいなヤツだなお前は」



啓悟はそう言うと、彼女の所へ行った。



「美綺、行くぞ」



俺はそう言うと、美綺の手を握って歩いた。



「……流二」



「ん?」



「……ありがとう」



美綺は笑顔でそう言うと、ニコッと笑った。



「どういたしまして」



俺はそう言って美綺にニコッと笑いかけた。



それから二人で手を繋いで家まで帰った。



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