【完】イケメン生徒会長は俺様!?
あたしはお腹をパンチされてうずくまった。



男はあたしを抱き抱え、ある場所へと連れて行った。



気が付くとあたしは、ある部屋のベッドに居た。


「気付いた?お嬢さん」


あたしはベッドから起き上がると、部屋を見渡した。



「ここ……どこ?」



すると、男はあたしに近付いてきた。



「ちょっと……なにする気…」



「ん?面白いこと」



男はそう言うと、あたしをベッドに押し倒した。


「ちょっとやだっ!放してよぉ……やめてっ!」


あたしは必死に抵抗した


「放してっ!やだよ……助けて拓哉……助けて」


だけど、抵抗してもムダだった。



その時、部屋の扉が開いた。



「美綺にさわんな!!」


……え?ウソッ……助けに来てくれた…。



「またお前か。しつけーヤツだな」



「拓哉!!助けて!!」


あたしは思いっきり叫ぶと、拓哉の方を向いている男を思いっきり突き飛ばした。



あたしは拓哉の所まで走った。



「美綺!大丈夫か?!」


「うん……あたしは大丈夫。でも拓哉が…」



「俺は大丈夫だ」



拓哉はそう言うと、男の所まで行った。



「おいてめーっ……美綺になにしてんだよ!!」


拓哉はそう言うと、男を思いっきり殴った。



「拓哉っ!」



「美綺、行くぞ」



「う、うん…」



拓哉はあたしの腕を引っ張って部屋を出た。



あたしたちは全速力で走った。



「はぁ……美綺、大丈夫か?」



「はぁ……はぁ……うん。大丈夫……拓哉は?」


「俺も大丈夫だ。ごめんな?助けに来るのが遅くなって…」



拓哉は申し訳なさそうに言った。



「ううん……嬉しかった。助けに来てくれて、ありがとう…」



「ああ」



「……もう、帰ろう」



「ああ。そうだな」



あたしたちは家まで帰った。



ありがとう拓哉……あたし、嬉しかったよ。



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