【完】イケメン生徒会長は俺様!?
美綺の過去。



それは……中二の時、元カレの子を妊娠したこと


美綺は中二の時、元カレの子を妊娠したって美綺があの時言っていた。



それが原因で二人は別れたらしい。



美綺の元カレは拓哉って名前だ。



あの時……遊園地で偶然会ったヤツ。それが元カレの拓哉らしい。



二人が付き合ってた時、誰から見ても本当に仲が良かったらしく、羨ましいと思われていたって聞いた。



確かに二人は……両思いだったんだよな…。



なのに拓哉ってヤツは、美綺の妊娠を知った途端急に態度が悪くなったらしい。今まではそんなこと全然なくて普通に優しかったって、美綺は涙ぐみながら俺に言ったんだ…。



俺はどうしたらいいか分からなかった。……なにも言えなかったんだ。



でも美綺は遊園地で元カレに会った時……悲しそうな顔をしていたんだ。苦しそうな表情をしていたんだ。



俺はそんな美綺に何も言えずに、ただ黙って二人の会話を聞いていることしか出来なかった。



俺はそんな自分に腹が立った。



ごめんな美綺……なんにも気付いてやれなくて。


苦しい思いばっかりさせて、ごめんな…。



俺はベッドの上でそんなことを考えた。



「流二……ちょっといい?」



部屋の向こうで美綺の声がした。



「……どうした?」



「なんか、眠れなくて」


美綺はそう言うと、部屋の扉を開けた。



「おいで?」



俺は美綺を手招きした。


「……うん」



美綺は静かに頷くと、俺の隣りに座り込んだ。



俺は美綺の肩を抱いた。


「あたしね……ほんとは拓哉と別れたくなかったんだ…」



美綺はいきなり話だした


「……え?」



俺は美綺に視線を向けて、美綺の話を黙って聞いていた。



「拓哉、不良だったけど本当に優しかったんだ。……あたし、そんな拓哉がほんとに好きだった」


「…………」



「でも、あたしの妊娠を知った途端……いきなり態度が悪くなったの。それが怖くて、あたし…」


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