【完】イケメン生徒会長は俺様!?
今日、流二のクラスに転校生が来たらしい。



けど……その転校生の名前を聞いた時、驚きのあまりしばらく開いた口が塞がらなかった。



だって、転校して来たのは……あたしの幼馴染みだったから。



名前は冴島良平。あたしの幼馴染み。



学校でも、すぐにカッコいいと有名になった。



あたしがこの教室に居ると分かった良平は、4限目が終わった後、すぐにあたしの所にやって来た


もちろん、クラスのみんなも良平にずっと視線を送っていた。



逢うのは本当に何年ぶりって感じだったから、話しててすごく懐かしく感じた。



背も高くなって声もあの頃とは全然違くて、大人びた声になっていて、カッコよくなっていた。



ちょっと癖っ毛交じりだった髪型も、今では明るい茶髪になっていて、つんつんに立っていた。



で、なによりも昔よりとても落ち着いた人になっていた。



すっかり見違えた。



最初は……良平だなんて思わなかった。



だって、あの頃よりも断然カッコ良くなっていたから。



しばらく話をしていると、流二が廊下からあたしたちをジッと見つめていた。



その顔は……なんか怖かった。



今までに見たことのない顔をしていた。



あたしは良平に「また後でねっ」て言うと、財布とケータイを持って流二に駆け寄った。



そして購買でパンを買った後、生徒会室に行った


流二に事情を話すと、流二は少し戸惑いながらも良平と友達になってくれると言ってくれた。



話してる時、良平が「俺の隣りって雨宮ってヤツなんだ」って話してくれた。



だから事情を話したら、「俺、アイツと友達になりてーっ」ってあたしに言ったんだ。



一応、彼氏だってことも話してはおいたけど…。


正直……流二が良平のことをどう思ってるのか気になった。



でも良平は……多分、流二が苦手なタイプだと思った。



なんとなくだけど……そう思ったんだ。



でも、そこからしばらくすると5限目が始まって、結局あたしは流二と授業をサボることにした。


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