【完】イケメン生徒会長は俺様!?
「おっす。やけに元気いいなぁ……お前」



俺はそう言うと、啓悟を無視してスタスタと昇降口に向かった。



「流二、どうしたんだよ。元気ねーなぁ……らしくねーぞ?」



啓悟は俺の隣りに来ると、そう言って俺の肩を叩いた。



「いや、ちょっとな…」


俺はそう言って上履きに履き替えて教室までノロノロと歩いた。



「美綺ちゃんと喧嘩でもしたのか?」



喧嘩なんかするわけねぇだろ?……なに考えてたんだか。第一、喧嘩してたら一緒に学校なんか来ねーだろ。



と言いたいが、心にしまっておこう…。



「いや、そんなんじゃねーんだ…」



俺はそう言って歩くスピードを上げた。



すると、美綺が冴島と楽しそうに話をしていた。


でもその途中、こんな会話が聞こえてきた。



「てか美綺さ、この前より綺麗になったな」



「え?そうかなぁ?」



「ああ。なんか前より大人っぽくなった。しかも、前より可愛くなったじゃん」



冴島はニコッと笑い、美綺にそう言った。



「そう?ありがとう」



美綺はそう言うと、ニコッと笑った。



あっ、あの笑顔反則!!


つーか、なんで俺以外の男にニコニコしてんだよ!!



「じゃあ教室戻るね。じゃあね!」



「おーっ」



美綺はニッコリ笑いながら教室に入って行った。


「え?雨宮、なんだよ。そんなとこに突っ立ってないで早く教室入れよ」


俺に気付いた冴島は、驚いたようにそう言って、ささくさと教室に入って行った。



俺は"はぁ…"ため息をつくと、教室に入った。



自分の席についた俺は机に顔を突っ伏した。



「雨宮、どうした?溜め息なんかついて。なんかあったのか?」



この声は……もしかして、冴島か?



俺は伏せていた顔をゆっくり顔を上げた。



「……やっぱりお前か」


俺は少し呆れ口調でそう言った。



「なんだよ。……どうしたんだよ」



冴島は俺を見てそう言った。



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