【完】イケメン生徒会長は俺様!?
「別になんでもねぇよ。……いや、なんでもなくねーか。どっちだ?」



俺はなにを言ってるのか、自分でも分からなくなった。



「はぁ?なに言ってんだお前。頭大丈夫か?」



冴島は少し呆れた様子でそう言った。



「いや……大丈夫、なのか?」



「はっ?なにが言いたいんだ、お前は」



「いや、なんか美綺がな。なんて言うか……いつもより綺麗になって。それで、なんかいつもの美綺じゃないから、なんかなぁ」



はぁ……言葉もまともに出ねーよ。



なんて言ったらいいんだ?



「お前、意味分かんねー。なにが言いたいんだよ。美綺が綺麗になった?ああ、確かに綺麗になったな。……で、それがどうした?」



冴島はもう呆れた口調になっていた。



「いや、あまりにも綺麗だから……その、まともに直視出来なくなったみたい…」



「はぁ?なんだよそれ。まぁ、そりゃ綺麗になったと思うけどさ。そんなまともに見れなくなる程じゃねーだろ」



冴島はそう言ってゲラゲラと笑い始めた。



笑い事かよ……つーか、笑うことねぇだろ…。



俺、何気に傷ついたんだけど…。



「笑うことねーだろ…」


でも、冴島には聞こえていない様子だった。



「ブククッ……だってお前、そんな真剣そうな顔してんだもん。なんか面白くてな。……腹痛い」


冴島は笑いながら言った


……ムカつく。



こいつ、マジムカつく!


やっぱコイツ嫌いだ!!


「お前のこと、マジで殴りてーっ…」



「はっ?やめろよ!」



冴島はそう言うと、俺を冷ややかな目で見た。



「……冗談に決まってんじゃん」



俺はそう言うと、苦笑いした。



「はっ?冗談?なんだ。良かった…」



冴島はそう言うと、ニッコリ笑った。



……なんなんだコイツ。


意味分かんねーっ…。



つーか、周りの女子の視線がマジで痛いわ…。



つーか、何気に女が見てるのって冴島じゃねー?


ええっ!……マジか?



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