【完】イケメン生徒会長は俺様!?
「流二、どうしたの?ボーッとして。……なんかあった?」



美綺は少し声のトーンを少し低くしてそう言うと、心配そうに俺を見つめた。



「え?あ、いや、別に。なんでもねーから心配すんな」



俺はそう言うと、美綺の手を引いて歩き出した。


「りゅ、流二、どうしたの?顔赤いよ。……もしかして熱でもあるの?」


美綺は俺に引かれながら言った。



「だ、だからなんでもねーよ。……気にすんな」


俺は焦っていたためか、ちょっと噛んでしまった


「……うん。分かった」


美綺は俺の手を引き剥がして頷くと、俺の後ろをついて来るようにして歩いた。



はぁ……やべー。また美綺のこと怒らせたかもしんねー…。



サイアクだ。



「……美綺?」



俺は歩いていた足を止めて、美綺の名前を呼んだ


「……なに?」



やっぱ怒ってるっぽいなぁ…。



「ごめんな?」



「え?なんで謝るの?」


美綺はそう言って首を傾げた。



「え?だって、さっきちょっと美綺にきつい言い方しちまったから……怒ってるのかなって思って…」



俺は廊下の壁に寄り掛かりながらそう言った。



「はぁ?なに言ってんの?怒ってる訳ないじゃん!やだなぁ、流二ったらーっ。面白い!」



美綺はそう言って腹を抱えて笑い始めた。



「…………」



なんだよ!……せっかく謝ったのに。



笑いやがって……ムカつくっ!



「なんで笑うんだよ。俺、おもしれーことなんかなんも言ってねぇぞ。アホ美綺、お仕置だな」



俺はそう言って王子スマイルを浮かべると、美綺にジリジリ近付いた。



「えっ、ちょっとなんで近付いて来るのよ。ていうか、お仕置ってなによっ!意味分かんない!」


美綺はそう言って反論してきた。



俺は更にジリジリ近付いて美綺を壁に追いやった


「来ないでってば!」



でも、美綺の背中は壁が当たってこれ以上後ろに下がれなくなった。



俺は美綺の目の前に立つと、ニヤリと笑った。



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