【完】イケメン生徒会長は俺様!?
堂々と言える。



きっとこの気持ちは、これから先なにがあっても絶対に変わらないと思う


今まで一度も口にしたことはないけど……俺は美綺を愛してる。



絶対離したくないんだ。


泣いている顔も、笑った顔も、寂しそうな顔も、怒った顔も。……みんな俺が守りたい。



俺は車の中でそんなことをずっと考えていた。



ずっとずっと……考えていた。



そしてその後、車内はとても静まり返っていた。


とても静かで、聞こえてくる美綺の寝息だけが、唯一車内の雰囲気を保っていた。



「…………」



俺はなにも喋らずに黙って、窓から景色を眺めていた。



俺は美綺に視線を移すと、美綺の頭を撫でた。



でもその時……俺はあることに気付いてしまった


美綺の目から、一筋の涙が流れていたことに―――…



「…………」



俺は黙って美綺を見つめていた。



そして……美綺の口から出た言葉に、思わず美綺を見据えてしまった。



「流二……大好き…」



「美綺、俺も好きだよ。ぜってー離さねーから」


例え寝言で言ったとしても、俺は嬉しかった。



俺も美綺が好きだから。……本当に好きだから、離したくないから。



俺は小さくそう呟くと、美綺にそっとキスをした


そしてしばらくして家に着いた。



「美綺、起きろ。着いたぞ?」



「んっ……あっ、流二。ごめん。寝てたんだ…」


「気にすんな。着いたから降りろ」



「うん」



美綺は頷くと、荷物を持って車を降りた。



家に入ると、部屋に戻った。




俺はベッドにダイブして枕に顔を埋めた。



さっきのことを思いだす


寝言でも嬉しかったな、好きなんて言われると。


でも……俺の方がもっと好きなんだけど。



思わず顔がニヤける。



うわっ、なんか美綺に逢いたくなった。



さっきまで一緒に居たのに、もう逢いたくなった


俺って……美綺にかなりべた惚れしすぎかもしれない。



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