【完】イケメン生徒会長は俺様!?
「おい。もういっぺん言ってみろ」



そういう流二の顔がすごく怖かったのは、言うまでもない。



「えっ……なんのこと?」



あたしは知らないフリをしようととぼけてみた。


しかし、流二にはそんなものは通用しなかった。


「とぼけんな。お前今、俺のことエロ変態バカ流二って言っただろうが」


流二はそう言うと、怪しい笑みを浮かべてあたしにジリジリと近付いてきて、あたしを壁にまで追いやった。



ひーっ……怖いよぉ!!


誰か助けてください!!


茉衣ー。啓悟くーん!!


しかし当の二人は先に帰ってしまったため、どこにも居ない。



あわわっ。



いやあああああーっ!!殺されるーっ!!



逃げたいけど、逃げられないよぉ。



どうしよう……あたし完全にヤバいから!!



逃げ道ないよ!!



そんなあたしをよそに、流二は顔をゆっくり近付けてきた。



あたしは思わず目を瞑った。



ちゅっ



唇はすぐに離れた。



触れるだけの優しいキス


「え?」



あたしはびっくりして思わず聞き返してしまった


「なに?もっとして欲しかったの?」



流二はニヤリと笑ってそう言った。



「ばっ!違っ……もう、エロ変態バカ流二!!」


あたしはそう言うと、流二の胸を叩いた。



「俺にそういうこと言っていいと思ってんの?」


……うっ。



やっぱりこの言葉に恐怖を感じる。



あたし、やっぱりこの人には一生頭が上がらないよ。



「……ごめんなさい」



あたしは仕方なく謝った


「はい。よろしい」



流二はそう言うと、またニヤリと笑った。



くーっ。やっぱりムカつく!!



こんのぉ……って言おうと思ったけど、やっぱりやめよう。また口に出てたらイヤだし。



「流二、行こう?」



「ああ」



流二はさっきとは違う、いつもの優しい笑顔を向けた。



きゃあ!!胸キュンポイント。



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