【完】イケメン生徒会長は俺様!?
なんかこえー…。



あの顔、ぜってー悪魔だ。悪魔!!



美綺を見てそう思った。


自分の彼女が悪魔って、なんかイヤな感じ。……てか、あの顔からして美綺が悪魔だとはどうしても思えない。



でも、美綺はまた欠伸をすると眠そうに下を向いた。



コイツ……完全に寝そうだぞ?!



いいのかほっといて?!


でも少ししてまた顔を上げた。



そして、また茉衣と話し出した。



なんなんだコイツは?



なにがしたいんだ?



相変わらず意味の分からねーヤツだなぁ…。



そんなことを考えているうちに、生徒会長挨拶に移った。



俺は掛けている眼鏡を、もう一度かけ直してから教壇の上に立った。



そして長い祝辞を読んだ


美綺は俺に気付いていないみたいで、まだ茉衣と話していた。



俺が祝辞を読んでいる間も、周りのヤツ等らがキャーキャー言ってて正直ウザかった。



そしてそれから数分後。


やっと長い祝辞を読み終えた。



俺は祝辞を学園長に渡すと、一例してから席に戻った。



そしてそれから数分経った頃に入学式が終わった


美綺は茉衣と一緒に気だるそうに教室へと戻って行った。



俺は少し先生の手伝いをした後、一人教室に戻った。



だったはずが―――…



「なぁ夕陽。聞いてくれよ!」



「あ?なんだよ」



一年の教室を通ったら、教室から声が聞こえた。


「俺さ、恋しちゃった」


俺は廊下から少し話を聞いていた。



ふーん。……恋ねー。



「はぁ?恋って、誰にだよ」



「えっとねー……先輩」


はぁ?コイツ、年上に恋したのかよ!!



「ふーん。名前知ってんの?」



「えっと……確かーっ」


ここまでは良かった。



次の言葉を聞いた瞬間、俺は自分の耳を疑った。


「森村美綺先輩って言ったかなぁ?」



「ふーん。その先輩って可愛いの?」



はぁ?!なにーっ!?



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