【完】イケメン生徒会長は俺様!?
もっと早くアイツの前に出てたら、こんなことにはならなかったのかな?


なんだか、今頃後悔した


「ふーん……彼氏って生徒会長のことだったんですね」



後ろでつまらなそうな声が聞こえた。



俺は美綺から離れると、アイツの方に向き直った


「お前さぁ……自分が美綺にしたことほんとに分かってんの?」



俺は美綺の右手を握りながらそう問い詰めた。



すると、目の前のコイツは目の表情を変えた。



「はっ?ただキスしただけじゃん」



……コイツ、バカだろ。


頭おかしいな。マジでイカれてやがる。



「お前、ほんと最低だな。自分がしたことがどれだけ美綺を傷つけたか分かってねーよ。そんなんで美綺のこと好きとか言ってんじゃねーよ」



俺はそう言うと、コイツを睨んだ。



「…………」



コイツはなぜか黙り込んでしまった。



そして俺たちを見るその目は、とても冷ややかなものだった。



「俺、諦めませんから」


コイツはその一言だけ言うと、俺たちの前から立ち去った。



「美綺、大丈夫か?」



俺はそう言って美綺の顔を覗き込んだ。



「……うん」



美綺は少し黙り込んでから頷くと下を向いた。



俺は美綺をギュッと抱き締めた。



「ごめんな……美綺」



俺はそう言うと、そっと唇を重ねた。



「うん……んっ」



「消毒な?」



「うん……ありがとう」


美綺はそう言うと、ニッコリ笑った。



「さっ、教室戻るぞ」



「うん」



俺は美綺の手を握ると、教室へと戻った。



でもその途中、一年の教室の前を通ったら、さっきのヤツが顔を机に伏せていた。



その瞬間、美綺の顔が曇ったのが分かった。



多分、美綺もイライラしてる。



教室に戻ると、クラスのヤツ等が俺たちの所に集まってきた。



「美綺!大丈夫?!」



茉衣が美綺の顔を覗き込んだ。



「……うん。大丈夫」



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