【完】イケメン生徒会長は俺様!?
「…………」



俺は言葉も出なくなった


……話が読めねー。



美綺を昔から知ってるって……どういうことなんだよ。



「お、おい……どういうことだよ。アイツが美綺を昔から知ってるって」


「アイツ、この辺では結構有名なんだよ」



啓悟はそう言うと、少し間を開けてから話だした


「アイツは女遊びがかなり激しいってのと、相当喧嘩が強ぇってウワサだ。まっ、実際他校のヤツ等が言ってんだから本当なんだろうな」



啓悟は顔色一つ変えることなく、俺たちを見ながら淡々と口にした。



……女遊びが激しい?喧嘩が強ぇ?



俺の頭の中は、色んな言葉がフリーズしていた。


しばらく黙り込んでいると、美綺がなにかを思い出したような顔をしていきなり顔を上げた。



「あっ、もしかして…」


美綺はそう呟くと、啓悟たちを見た。



「なに?美綺ちゃんなんか思い出したの?」



美綺を見ながら啓悟が言った。



「絶対とは言えないけど、多分。……ううん。バッチリ」



美綺はそう言うと、教室のドアを閉めた。



そしてまた俺たちの所にくると、俺の席に座っておもむろに口を開いた。


「……思い、出したの」


「思い出したって……なにを?」



茉衣が声のトーンを低くしてそう言った。



「……峰岸裕介のこと」


美綺は声を低くしてそう言うと、顔を上げた。



「え?」



「峰岸裕介は、あたしたちが住んでる所でも有名な不良だよ。……あたしも知ってる」



美綺は下を向きながらそう言うと、悲しそうな顔で俺たちを見つめた。



「え?……どうして分かるの?」



一人の女子がそう言う。


「峰岸裕介は……ウワサ通りのヤツだよ」



そう言う美綺の顔つきがどんどん変わっていく。


「美綺?どういうことだ?」



俺はそう言うと、美綺の所に駆け寄った。



「峰岸裕介は……あたしが通ってた中学の、すぐ隣りの学校に通ってた」


えっ、峰岸が?……峰岸が、美綺の隣りの学校に通ってた?



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