【完】イケメン生徒会長は俺様!?
あたしはそう言って流二にギュッと抱き付いた。


流二はあたしを優しく抱き締めてくれた。



すると―――…



「お前ら、こんな所でイチャイチャしてんじゃねーよ」



どこかで聞き覚えのある声が聞こえた。



流二はあたしからそっと離れると、顔だけを向けて声の主を見た。



あたしも振り向いて声の主を見た。



すると、そこに居たのは―――…



「ゆ、結城君?!」



一年生の時に流二とクラスが一緒だった結城君だった。



「ったく、こんな所でキスなんかしてんじゃねーよ」



結城君はそう言うと、ニヤリと笑った。



「おい。勝手に見てんじゃねーよ」



流二はそう言うと、壁に寄り掛かった。



「俺だって見たくて見てた訳じゃねーよ。ここ通ったらお前らがイチャついてたんだろうが」



結城君は呆れたようにそう言うと、ため息を漏らした。



「別にイチャついてなんかねーけど?」



流二、ちょっと不機嫌モードに突入しちゃった。


「いや、してた」



結城君は一言だけ言うと、ニッコリ笑ってあたしたちの前から立ち去った


「なんなんだアイツ。マジムカつくわ」



流二はそう言うと、舌打ちをして教室に入った。


あたしも流二の後に続いて教室に入ると、流二の隣りの席に座った。



「流二、お腹空いた」



「はっ?腹減ったぁ?」


「うん。だから帰りになんか食べに行こう?」



あたしはちょっと上目遣いで聞いた。



「はぁ……分かったよ」


流二は半分ため息交じりでそう呟いた。



「ありがとう!流二やっぱりいい人!大好き♪」


あたしはそう言うと、流二に思いっきり抱き付いた。



しかも、みんなの前で。


「おいやめろ!暑苦しい!」



「「生徒会長たちラブラブですねーっ」」



あたしたちの光景を見たクラスの子が声を揃えて言った。



流二は少し困った顔をしていた。



あっ、そうだ!!良いこと思い付いちゃった♪



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