【完】イケメン生徒会長は俺様!?
一生、敵わない気がする…。



マジで一回半殺しにされそうになったことあったもんな…。



あん時は、マジで死ぬかと思った。



女って、ほんと怖いよな…。



俺、美綺のあの言葉にはぜってー頭上がらねー気がする…。



逆らったら大変だもんな…。



「流二?どうしたの?」


「え?……あ、いや。なんでもない」



「ふーん。……ねーお風呂行こう?」



美綺はそう言うと、俺の顔を覗き込んだ。



「……おー」



「じゃあ先行ってて!!着替え取ってくるから」


「ああ」



美綺はベッドからストンと降りると、ニコニコしながら部屋を出て行った


……はぁ。今日の美綺には着いて行けない。



テンション上がりすぎだろ…。



俺はクローゼットの中から服を引っ張り出すと、着替えを持って風呂場に行った。



風呂場で服を脱いで、ゆっくり湯船に浸かった。


おい。美綺、遅いぞ?



……なにしてんだ?



と思っていると―――…


ガチャッ



風呂場のドアが開いた。


「流二ー。遅くなってごめんね」



「いや、別に。俺も今入ったばっかだし」



美綺はニッコリ笑うと、風呂に入った。



そして、俺と美綺は今向かい合ってる状態。



美綺はセミロングの髪の毛を、頭の上でお団子に縛っていた。



それがまた可愛い。



そして、俺のドキドキも最高潮に達していた。



やべー……心臓かなりバクバク言ってる。



「どうしたの?ボーッとして」



「……別に」



言えない。……ドキドキしてるなんて、口が裂けても言えない。


「流二、変なのぉ」



美綺は、ドキドキしてねーのか?



俺は今、かなりドキドキしてるぞ。



……と言いたい。



「……流二」



いきなり美綺が俺の顔をジッと見ながら言った。


「……ん?」



「あたしね。……今、すごくドキドキしてる」



< 384 / 698 >

この作品をシェア

pagetop