【完】イケメン生徒会長は俺様!?
流二なら……忘れさせてくれるよね?



「あっ……うん」



そしてあたしは、そのまま流二と一つになった。


"忘れさせてやる"……って言葉を信じて。



―――――…



目が覚めたあたしは、ベッドから起き上がって服を着替えた。



本当に忘れられるかな?


でも……流二が好きだから……大好きだから、信じたい。



あたしが流二の部屋に戻ると、流二は既に起きていて服を着替えていた。


「美綺……ごめん」



「……え?」



「無理矢理抱いたりして、ごめんな」



「……ううん。大丈夫だよ」



あたしはそう言うと、ニッコリ笑った。



流二はあたしを優しく抱き締めた。



あたしは流二の背中にキツく手を回した。



「本当にごめんな。……悪かったって思ってる。……イヤだったよな」



流二はそう言うと、あたしに軽く触れるくらいのキスをした。



「……ううん。ありがとう」



「え?」



「拓哉のこと、忘れさせてくれるって言ってくれた時……本当に嬉しかった。……だから、流二のこと信じようって思えたの。……好きだから。大好きだから、流二のこと信じようって思えたの」


あたしはそう言うと、ニッコリ笑った。



ふと流二を見ると、流二はほのかに顔を赤くしていた。



「ありがとう」



あたしははもう一度流二を見つめながら言った。


「……おー」



流二は一言言うと、あたしの頭をポンポンと撫でた。



あたしは流二の肩に頭を乗せると、流二の手をギュッと握り締めた。



流二もしっかりあたしの手を握り締めた。



「……忘れられるかな」


あたしはふと呟いた。



「言ったろ。俺が忘れさせてやるって。……いいか?お前は俺だけ見てろ。俺だけしか見るな。……他のヤツのことは考えるな」



「うん。忘れられるように頑張るね。……流二だけを、流二だけしか見ないようにする」



あたしはそう言ってニッコリ笑った。



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