【完】イケメン生徒会長は俺様!?
コンコンッ



俺は美綺の部屋の前に立ち、ドアをノックした。


「……はい。どうぞ」



「美綺?俺だけど…」



「……入って」



俺は美綺に言われた通り、部屋に入った。



部屋に入ると、美綺がベッドの上に座っていた。


俺が美綺の隣りに座ると、美綺が口を開いた。



「今日はごめんね……パーティーにあんまり参加出来なくて…」



美綺はそう言って下を向いた。



「いや……お前は具合悪かったんだから仕方ねーよ」



俺はそう言って美綺の頭をそっと撫でた。



「うん……でも、悪いことしちゃったなって思ってさ……みんな忙しい中来てくれたのに、主役がこれだもん。意味ないよね」



美綺はそう言って苦笑いした。



「……美綺?話ってなんだ?」



俺は美綺に問い掛けた。


「うん……あのね」



「うん」



「…………」



でもそこから黙り込んでしまい、口を開こうとしない美綺。



多分、話すのをためらってるんだと思う。



「美綺、無理しなくていい。……ゆっくりでいいから話してみろ」



俺はそう言って美綺の右手をギュッと握った。



「うん……まず最初に、あたしもう嫌われてもいいし、別れろって言われてもいい。……覚悟はもう出来てるから。……けど、あたしは自分の意思を変えるつもりはないから」



美綺はそう言って俺を見つめた。



……はっ?なに言ってんだ?



俺は状況をうまく飲み込むことが出来なかった。


なにを言ってるのか全然分からなくて、理解するのにかなり時間がかかってしまった。



「みっ、美綺?お前……なに訳の分かんねーこと言ってんだ?」



俺は頭で状況を整理することが出来ない状態で口を開いた。



俺の頭の中は混乱状態で、言いたいことと考えてることが混ざって、なにがなんだか分かんなくなっていた。



「あたしね……妊娠、してるんだ」



少しの沈黙の後、美綺がそう口にした。



……はっ!?に、妊娠?!



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