【完】イケメン生徒会長は俺様!?
「もう、あたしは真剣に聞いてるのにーっ」



美綺は頬を膨らませて言った。



そんな美綺が可愛くて仕方ない。



「ごめんごめん」



「うん」



「美綺は黄色似合うし、黄色にしたら?」



美綺の顔を覗き込んでそう言った。



「え?そ、そう?」



「ああ」



「分かった!じゃあ黄色にする」



美綺はそう言うと、ニッコリ笑った。



俺は美綺を抱き締めた。


「流二?どうしたの?」


「……ごめんな」



「え?なに謝ってんの?」



美綺は不思議そうな顔をした。



「ん?……イロイロとごめんって意味」



俺は美綺の頭を撫でながら言った。



「……変なの」



美綺はそう呟くと、またカタログに視線を戻した


「俺、美綺にはイロイロと感謝してるんだ」



「……うん」



美綺は俺の話を黙って聞いてくれた。



「最初は軽い気持ちで美綺を彼女にしたけど……でも美綺と付き合っていくうちに、どんどんどんどん美綺を好きになっていった」



「…………」



美綺は途中から相槌を打つのをやめた。



「そのうち美綺を離したくないって思うようになって、ずっと美綺の側に居たい。……そう思うようになった」



「…………」



俺は美綺を抱き締めていた左手に力を入れた。



「……けどその分、美綺に辛い思いばっかさせちまって、すげー美綺を悩ませたと思う」



「…………」



「けど俺は……美綺が好きだから、ずっと側に居たいんだ」



「…………」



「きっと……これからも美綺にはたくさん迷惑掛けちまうと思うし、すげー寂しい思いさせちまうと思う」



「……流二、もういい。もう言わないで…」



美綺がふと呟いた。



「美綺、頼む。最後まで聞いてくれ」



「……分かった」



「美綺はこれから母親って立場に立つ。でも本当は……もっとやりたいことたくさんあると思う」


「…………」



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