【完】イケメン生徒会長は俺様!?
温かくて甘いキス。



「あっ、でも…」



「でも?」



「キスしてる時の美綺が一番可愛いかな」



流二はそう言うと、ニコッと笑った。



「えっ////」



その一言で余計に顔が赤くなるあたし。



もうやだぁ…。



なんでそんな恥ずかしいセリフ、サラッと言えちゃう訳?



恥ずかしくないの?



あたしはすごく恥ずかしいよぉ…。



「美綺、顔赤いぞ」



流二がニヤリと微笑み言った。



「あ、暑いんだもん!」


とっさに誤魔化すあたし



ほんと、素直じゃない。



分かってるけど、なかなか素直になれない。



自分のそういう所に、ちょっとムカつく。



「分かりやすいねー。美綺は」



流二があたしの耳元で言った。



そのせいで、流二の息が顔に掛かる。



「ひゃっ……くすぐったいよぉ」



「ふっ」



「あっ、今笑ったでしょ」



「お前、面白すぎ」



流二はそう言うと、笑い出した。



「なによぉ……からかうのがいけないんでしょ」


あたしはそう言うと、両手で自分の頬に触れた。


……熱い。



あたしの頬はかなりの熱を保っていた。



夏だから暑いのもあるんだろうけど、きっと流二が恥ずかしいセリフをポロッと言っちゃうってもあると思う。



さっきももろに言ってたけど、あたしすごい恥ずかしかったんだよね…。


そんな簡単にあんなことを言えちゃう流二を、尊敬しちゃうよ。



でも、流二は本当にすごいと思う。



人間としても、一人の男性としても、生徒会長としても、彼氏としても。


口にはあんまり出さないけど、あたしは流二を尊敬してる。



もちろん生徒会長としても、一人の人間としても、あたしの彼氏としても



流二はすごい。



だからあたしは、流二に勝てる所なんて一つもない。



たとえ、同じお金持ちの世界に住んでいたとしても、桁が違う。



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