【完】イケメン生徒会長は俺様!?
啓悟君はそう言うと、頬を膨らませた。



「冷たくねーだろ」



「うっ……茉衣ーっ」



茉衣に抱き付く啓悟君。



「よしよしっ」



啓悟君の頭をポンポンと撫でる茉衣。



「ラブラブでいいねーっ。みんなは」



和葉ちゃんがあたしたちに視線を向けて言った。



「ハハッ……ありがと」



嬉しいやら、悲しいやら。……なんか複雑。



「そう?でも美綺たちには負けるよ」



茉衣は啓悟君の頭を撫でながらそう言うと、あたしにチラッと視線を向けた。



えっ!だからってなんであたしを見るの?!



「確かにーっ。美綺ちゃんたちには負けるよねーっ」



いやいや、和葉ちゃんまで。



おかしいよね?どうしてあたしを見るの?



「……ハハッ」



もう苦笑いしか出来ない



「……お前らニヤニヤしすぎ」



そんなみんなを見て、流二が呆れたようにそう言った。



「うわっ。おっかねっ」



結城君が目を細めて言った。



「なんだと。もっかい言ってみろや」



流二の声がさっきよりも低くなった。



「うわっ……更にこえっ」



結城君は流二に怯えている様子。



「彰、うっさい!」



和葉ちゃんはそう言うと、結城君の頭を思いっ切り叩いた。



「いってっ……なにすんだよ和葉!!」



結城君は涙目になりながら痛そうな顔をして、頭を擦っている。



「あーもう。うっさい!ちょっと黙んなさい!」



和葉ちゃんは結城君を怒鳴っている。



「和葉、てめーがうぜーよ」



流二からの冷たい一言。



「はぁ?!」



「人ん家来てまで叫んでんじゃねーよ」



「……アンタ、ほんとにムカつく」



和葉ちゃんも負けじと言い返す。



「はっ?」



"お前なに言ってんだ?"って顔で和葉ちゃんを見下ろす流二。



その目が怖い。



冷たい視線を和葉ちゃんに向けている。



< 468 / 698 >

この作品をシェア

pagetop