【完】イケメン生徒会長は俺様!?
「ふ、二人とも落ち着いて…」



なんとか止めに入る。



「あのさ、あたしらの前でイチャイチャするのやめてくれない。ラブラブだって見せ付けられても困るんだけど」



和葉ちゃんから流二への冷たーい一言。



「はっ?別にイチャついてねーけど。つーか、お前こそ彼氏に乱暴するってどうな訳?」



それに対抗するかのように、流二もドスの効いた低い声でそう言った。



あわわっ……また始まっちゃった。



どうしよっ……この状況。あたしじゃ止めること無理だよ?



茉衣も啓悟君も、和葉ちゃんと流二を交互に見ながら目をパチパチさせている。



結城君はもう半分呆れてるのか、ものも言えない様子。



それ所か、ソファーにもたれ掛かって呑気にケーキを頬張っている。



「あれはあたしなりの愛情表現なの!!」



「……愛情表現?笑わせんな」



流二、もうキャラ崩壊してるよ。



いつもの流二じゃない。



なんと言うか……怖い。



「なによ」



「別に」



和葉ちゃんを、挑発するかのような目で見下ろす流二。



「くーっ!!ムカつく!!」



「ふざけんな。それ俺のセリフだから」



こんな時までクールじゃん!!



ていうか、なんでそんなに冷静で居られる訳?



もう分かんなくなってきた。



流二も完全にキャラ崩壊してるし。



もはや、あたしたちが入る隙間は"全くない"に等しい。



……いや、ない。



「あのねーっ!!アンタいい加減、口の聞き方直した方がいいんじゃない?!」



和葉ちゃんコワッ!!



……恐るべし。



でもそれで流二が引き下がる訳もなく…。



「あ?てめーにだけは言われたくねーな。つーか、お前が口の聞き方直したらどうだ?」



低い声で和葉ちゃんに言葉を投げ付ける流二。



なんだか、怖くて近付けない。



というか、「近付くんじゃねー」的なオーラを放っている。



あー怖い。



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