【完】イケメン生徒会長は俺様!?
流二はそう言うと、鼻で笑った。



「くーっ!!アンタほんと性格悪いよね!!」



「お互い様だろ」



しかし止まらない言い合いが続く。



「なんでアンタみたいなヤツが生徒会長なのよ!!」



「はっ?そんなの俺が優秀だからに決まってんだろ」



うわぁ……流二のナルシ発言が。



「アンタのどこが優秀な訳?!ありえないんですけど!!」



「うぜーっ。てめーこそバカなくせに大口叩いてんじゃねーよ」



流二、いくらなんでもそれは言い過ぎじゃない?



「バカじゃないし!!」



「バカだろ」



「くーっ!!アンタいっぺん死んだらどう?!」


和葉ちゃんまで怖いよぉ…。



「それはお前だろ」



「はぁ?!」



「はぁ?!はこっちだ」


いやいや、もうどうしようもないよ。



そしてそんな二人を見て、茉衣があたしに言った一言。



「みっ、美綺……生徒会長ってあんなキャラだったっけ?」



茉衣がそう言うのも、無理ないよね…。



だってもう生徒会長って顔じゃなくなってるもん…。



完全にキャラ崩壊してるし。



「ハハッ……キャラ崩壊してる」



あたしはもう苦笑いしか出来なかった。



だって、返す言葉が見つからないんだもん。



どうしろって言うのよ。



「だよねーっ。……怖いんだけど」



茉衣が苦笑いしながら言った。



「あたしもだよ。止めたいけど、怖くて止められない」



「うん。あたしもだよ。あの二人の間に入れない…」



茉衣の気持ち、めちゃめちゃ分かる。



今の流二、完全に"素"を超えてるもん。



「俺、あんな流二初めて見た」



啓悟君が呆れたようにそう言った。



「ハハッ……だろうね」



あたしもあんな流二初めて見たもん。



止めたくても、止められないのが現状なんだよね…。



「流二こえっ…」



啓悟君が困ったように呟いた。



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