【完】イケメン生徒会長は俺様!?
ベッドで横になっていると、突然ケータイが鳴りだした。



ディスプレーを確認すると、お母さんから電話だった。



「……もしもし。お母さん?」



あたしは通話ボタンを押して、携帯を耳に当てた



「もしもし、美綺。お母さんよ。久しぶりねー」



お母さんの元気な声が聞こえてくる。



「うん、久しぶり。元気だった?」



「えぇ。お母さんは元気よ。美綺はどう?」



「うん。あたしも元気だよ」



「最近全然連絡ないから、心配してたのよ」



「ごめん。イロイロと忙しくて連絡出来なかったんだ」



「そう。あんまり無理しちゃダメよ」



「分かってるよ。お母さんもあんまり無理しないでね」



「分かってるわよ」



……今、言おうかな。妊娠してること。



「……お母さん」



「ん?なに?」



「あたしね、お母さんに話さなくちゃいけないことがあるんだ」



「話さなくちゃいけないこと?」



「うん。すっごく大事な話」



「言ってごらん。お母さんでよければ聞くわよ」



電話の向こうでそう話すお母さんの声は、すごく優しかった。



「うん。あのね。聞いたら多分びっくりすると思うんだけど…」



なんとなく、話すのをためらってしまう。



「ゆっくりでいいから話してごらん」



お母さんの声を聞くと、なんだかすごく安心する



「……うん。あたしね、実は…」



「ん?」



「……子供、出来たの」



「……ええっ!?」



お母さんの反応は、あたしが予想してたのと全然違うものだった。



電話の向こうで叫んだお母さんは、驚きを隠せない様子。



「プッ。だからびっくりすると思うんだけどって言ったじゃん」



お母さんの反応に、あたしは思わず噴き出してしまった。



「だってねー。美綺がいきなり変なこと言い出すから…」



お母さんは動揺しているみたいだ。



……まぁ当たり前か。



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