【完】イケメン生徒会長は俺様!?
「ごめんね。いきなりで。……ほんとはもっと早く言うべきだったんだけど、夏休みとかイロイロ忙しかったから、なかなか言うヒマなくてさ。で結局、こんな形になっちゃったけど…」



「美綺、そんなことないわよ」



お母さんの優しい声が聞こえてきた。



「え?」



「お母さん嬉しいわぁ。美綺が妊娠だなんて。お母さんたち、孫の顔が見れるんだもの」



お母さんは嬉しそうにそう言った。



「お母さん…」



「今何ヵ月なの?」



「5ヵ月だよ。もうすぐ6ヵ月になる」



「そう。じゃあ大分お腹も大きくなってきたでしょ?」



「うん。まぁまぁ」



「そう。でも辛いと思うけど、頑張りなさい。早くお母さんたちに孫の顔見せてちょうだいよ!」



……お母さん、一人で盛り上がり過ぎだって。



まだ気が早いよ。



「もう。お母さんったら気が早いよ」



「そんなことないわよ。お母さん今から楽しみだわぁ。どんな子が産まれてるのかしらねーっ」



お母さん、完全にウキウキ気分だね。



「お母さんは、男の子と女の子どっちがいい?」



「そうねー……どっちでもいいんだけど、やっぱり女の子かしらね。あっ、でも男の子でもいいわよ。うちは美綺一人だったから、男の子居なかったし」



お母さんが声を高くしてそう言った。



「ふーん」



「でもねーっ。美綺が産んでくれるならどっちでもいいわぁ」



「うん。分かったよ!!あっ、産まれたら一番最初にお母さんたち逢ってくれるよね?」



「あったり前じゃなーい!!初孫を一番最初に見るのはお母さんたちに決まってるでしょ!!」



お母さん、かなりテンション上がってる。



そんなに嬉しいんだ。……子供が産まれること。



「"初孫"だもんね」



あたしは初孫の所を強調して言った。



「えぇ。今から楽しみだわぁ」



お母さん、テンション高っ。



なんか着いて行けない。



「あっ……そうするとお母さんは、おばあちゃんになるのね」



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