【完】イケメン生徒会長は俺様！？

「おはよー美綺！」



学校に着き教室に入ると、茉衣があたしの所に駆け寄ってきた。



「茉衣、おはよー」



「ねー学校来て大丈夫なの？」



「うん。大丈夫だよ」



あたしはそう言ってニコッと笑った。



「そっかぁ。あんまり無理しちゃダメだよ」



「うん。ありがとう」



「あたしね、美綺がほんとに心配だよぉーっ」



茉衣はそう言うと、あたしの手をギュッと握り締めた。



「茉衣、あたしは大丈夫だからそんなに心配しないで」



「でもでも、心配だよぉーっ」



茉衣はそう言うと、今度は抱き付いてきた。



「茉衣、大丈夫だって」



あたしはニッコリ笑って見せた。



「……そう？」



「うん。ほんとに大丈夫だから」



「そっかぁ。それなら良かった」



茉衣は安心したのか、フゥーと息を吐いた。



「でも、ありがとね。心配してくれて」



「うん！」



そしてあたしたちは、また抱き合った。



「茉衣ーっ！！」



「美綺ーっ！！」



しかも恥ずかしいことに、教室のど真ん中で。



「お前ら、なにやってるんだ？教室のど真ん中で」



先生の声がして、あたしと茉衣は同時に後ろに振り返った。



「「高杉先生！！」」



二人で一緒にハモった。



後ろに振り返ると、そこには教室の前で仁王立ちしてあたしたちを見ている高杉先生が居た。



「お前ら、こんな所で抱き合ってないで早く体育館に移動しろ！！」



「「すいません…」」



またも二人同時にハモった。



「全くお前たちは。世話の焼ける生徒だな」



高杉先生はそう言うと、あたしたちの髪の毛をクシャクシャと撫でた。



そして「早く体育館に行けよ！」と呟いて教室を出て行った。



なんだかんだ言って、高杉先生はすごく優しい先生なんだよね。



あたしたちのことちゃんと気遣ってくれるし、ちゃんと考えてくれてる。