【完】イケメン生徒会長は俺様!?
「茉衣、ちょっと落ち着きなって」



「だって斉藤のヤツマジムカつくんだもん!!遅刻遅刻ってウザいし。たった3分遅れたくらいであの言い方はないでしょ!!」



「それはそうかもしれないけど…」



「なに?!美綺は斉藤の味方するわけ!?」



茉衣が目を細めてあたしをジィーッと見る。



「ち、違うよ。そんなつもりで言ったんじゃないよ!!」



「……そう?」



「うん。そうだよ!!」



あたしはニコッと笑った



「だよねー。あんな先生好きな人誰も居ないよねーっ」



「…………」



そうかなぁ…。



誰かしら居ると思うよ。……なんて口が裂けても言えないけど。



「はぁ……斉藤マジウザーい」



茉衣、怖っ…。



どんだけ嫌ってんだよ。斉藤先生のこと。



そして教室に戻った後も、茉衣はずっと愚痴をこぼしていた。



いやぁ……よく喋る。



一人の先生に対してそんなに言葉が出てくるのかってくらい、いっぱい喋っていた。



ある意味、茉衣はすごいと思う。



一人でよくまぁそこまでペラペラと口が動くこと



やっぱ違う意味ですごいね、茉衣は。



その間あたしは、ずーっと苦笑い。



よくまぁあたしも頑張って聞いてたな。



自分がすごいと思うよ。



その後、HRが始まり普通に学校が終わった。



はぁ……疲れたぁ。



午前中だけなのに、かなり疲れたよ。



「流二、帰ろっ」



あたしはカバンを持つと、流二の所に駆け寄った



「おーっ」



「行こっ」



「ああ」



そして教室を出ようとした時―――…



「美綺、まだ話終わってないんだから帰っちゃダメだよ!!」



えっ!!



茉衣に呼び止められた。



……マジですかぁ?



あんなに愚痴ったのに、まだ愚痴る気で居る訳?



どんだけ愚痴れば気が済むんだよ!!



いっぱい喋ったじゃん!!



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