【完】イケメン生徒会長は俺様!?
「そっか」



「ただね、お母さんその人のことをまだ想ってたのよ」



「え?」



「だけど、お父さんはそれでもいいって言ってくれたの。だからお父さんとなら幸せになれる。そう思ったの」



お母さんはそう言ってニコッと笑った。



「お母さん…」



「で、付き合って一年ぐらいした時にお母さんのお腹の中に美綺が居ることが分かったの」



「え?じゃあいわゆる、出来婚?」



「まぁそーゆうことになるわね」



「素敵…」



「でも、美綺もどうせ結婚するんでしょ?」



「え?まぁ、多分…」



まだ分からないけど…。



「雨宮君、美綺のことほんとに大事にしてるからね」



「うん。優しくてカッコよくて、いつもドキドキさせられてる」



「まぁ、若いっていいわねーっ」



「お母さん!」



「ウフフッ」



「なんで笑ってるの?」



「なんか、昔のお母さんに似てるなと思ってね」



「え?」



「昔、お母さんもお父さんにドキドキさせられっぱなしだったからね」



「そうなの?」



「ええ。今ではいい思い出だわ」



「そうだね」



「でも、美綺とこうやってまともに話するの初めてじゃない?」



「え?あっ、うん。そうだね…」



今まで、そんなにまともに話したことなかったし



「なんか、たまにはこーゆうのもいいわね」



「うん。なんか楽しい」



「そうね…」



「さっ、早く朝ご飯食べちゃおう」



「そうね」



そしてその後、黙々と朝ご飯を食べた。



「ごちそうさまでした」



「はーい」



あたしは食器を片付けると、コーヒーを煎れた。



「はい」



あたしはコーヒーのカップをお母さんに渡した。



「あらありがとう」



お母さんはニコッと笑うと、コーヒーカップを受け取った。



「おいしい」



「そうだね」



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