【完】イケメン生徒会長は俺様!?
だから、その気持ちを割り切ろうとした。



……だけど、そんなこと出来なかった。



割り切ることなんて……あたしには出来なかった



子どもが出来ない。



……その事実を受け入れるのが怖かった。



受け入れてしまったら……みんなあたしの前から居なくなってしまうかもしれない。



そう思うと……怖くて仕方なかった。



その時、神様はなんて意地悪なんだろう。……そう思った。



なんであたしだけがこうならなくちゃイケないの?


ずっと……そう思ってた



だけど……そのことをお母さんたちに伝える方が、よっぽど怖かった。



どうしても……言えなかった。



お母さんたちに心配を掛けたくない。



そう思う度……胸が締め付けられるくらい。張り裂けそうなくらい、痛かった。



その事実は……いつまで経っても、あたしの中から消えることはなかった



だけど……何度も何度も追い出そうとした。



……けどやっぱり、そんなことあたしには出来なかった。



その事実を追い出そうとする度……"罪悪感"という言葉が、頭の中をグルグルと駆け巡った。



そして気付いたら……お母さんたちに言えなくなってしまっていた。



本当は言わなきゃイケないのに……自分自信がそれを拒んだ。



"言いたくない"



体が……そう言っていたんだ。



何度も言おうとしたけど……やっぱり体が言うことを聞いてくれなかった



口を開こうとしても……自分自身がそれを拒んでしまうんだ。



言おうとする度……言っちゃダメ。



体がそう言っているような気がした。



だから……結局お母さんたちになにも言えないまま、時間だけが過ぎて行った。



神様って、ほんと意地悪だよね…。



あたしだけがこんな目に遭わなきゃイケないんだから。



……ほんと、残酷だよ。



だからあたしは、すごく自分を憎んだ。



こんな体になってしまった自分を……いっそのこと"殺してやりたい"と思ったことがあった。



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