【完】イケメン生徒会長は俺様!?
子どもが産めないんじゃ……生きている意味なんかない。



そう思ったから。



子どもが産めない体になったあたしは……この先、どう生きて行けばいいのか分からなかった。



分からなくて……絶望的になった。



深い闇に潜り込んで……そこから抜けられなくなった。



新しい光さえ……見れなくなった。



もう、そこから抜けられない。



そう思ってたけど……ようやくその闇から抜け出すことが出来た。



それも……流二のおかげなんだ。



正直……拓哉と別れてから、人を好きになるのが怖かった。



人を好きになるのが怖くて……恋愛に臆病になっていた。



もう……絶対に誰も好きになんかならない。



そう思ってたのに……気付いたらいつの間にか、流二を本気で好きになっていた。



そしていつしか……離れたくない。



ずっと側に居たい。



そう思うようになっていた。



人を好きになることに臆病になっていたあたしに、人を好きになる気持ちの大切さを教えてくれたのは……流二だった。



だけど、ずっと思っていた。



いつか……流二の子どもを産みたいいって。



結婚して幸せな家庭を築きたいって。



……そう思ってた。



それが……あたしの夢だから。



だけど……子どもが産めない体になったあたしに、生きている意味なんかない。



……そう思ってた。



だけど……違った。



あたしの考えは間違っていた。



子どもが産めなくても、幸せになれる。



流二と出会ってから……そう思うことが出来た。



流二となら幸せになれるって…。



流二に子どもが産めない体だって話した時、流二は……子どもなんかいい。お前が居ればいい。



そう言ってくれた。



だからあたし……その時決めたんだ。



もう、流二の側から絶対に離れない。



ずっと一緒に居るって。



流二だから……ずっと一緒に居たい。



そう思ったんだ。



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