【完】イケメン生徒会長は俺様!?
だからあたしは……流二の側に居られるだけでいい。



子どもなんか居なくたっていい。



そう思うことにした。



でも……ある日突然、奇跡は起きた。



もう子どもが産めないかもしれないと言われたあたしに……子どもが出来た。



正直、自分でも信じられなかった。



……妊娠したなんて。



もう出来ないかもしれないと言われたから……正直諦めていた。



子どもなんか居なくたっていい。



あたしには、流二が居ればいい。



……そう思ってたから。



だけど……神様はあたしを見捨てなかった。



こうして……"奇跡"を産んでくれた。



それだけで、充分だった



ほんとに嬉しかった。



でも……正直不安だった



あたしは……ほんとに子どもを産んでいいのか。



あたしは……過ちを犯してしまったんだ。



子どもを。……大事な命を殺してしまったんだ。



そんなあたしに……子どもを産む資格なんかあるのかなって、一時期すごく悩んだ。



産まない方がいいのかなって、考えたりもした。



だけど……そんなこと流二には言えなくて、ずっと胸の奥にしまっていた



そんなこと言ったら……流二に怒られると思ったから。



余計、心配させちゃうと思ったから。



だから……最後まで言えなかった。



だけど……せっかく神様が奇跡を与えてくれたんだ。



このチャンスをムダにはしたくない。



そう思ったから、子どもを産むことを決意した。



例え……過ちを犯してしまったとしても、神様はあたしを見捨てたりはしなかった。



それが……あたしにとって一番の"奇跡"なんだと思った。



ありがとう、神様…。



こんなあたしを……見捨てないでくれて。



奇跡を与えてくれて……ありがとう。



あたし、今すっごく幸せです。



大好きな人が側に居て、大事な友達が側に居る。


……そして、大事な家族が居るから。



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