【完】イケメン生徒会長は俺様!?
「よし……出来た」



鏡の前で、自分の姿を確認してみる。



制服姿の自分を見て、ふと思う。



「制服着るのも……今日で最後かぁ」



なんか、卒業って感じがしない。



「……よし」



髪の毛を整え、リビングに降りた。



「お母さん、おはよう」



「あら、おはよー美綺」



お母さんがフワリと笑顔を浮かべて言った。



「お父さんは?」



「緊急の会議が入っちゃったみたいだから、朝早く出てったわ」



「ふーん。そうなんだ」



なーんだ。お父さんとちょっと話したかったのに、残念だなぁ。



「あっ、美紅おはよー」



あたしはソファーに横になっている美紅を抱き上げた。



美紅はニコニコと可愛い笑顔を浮かべている。



「フフッ。可愛い」



美紅の頬を突っ突くと、更に笑顔になった。



「美紅もきっと、美綺の卒業を喜んでるのね」



あたしの前にココアを置いたお母さんが、笑顔でそう言った。



「え?」



あたしはお母さんに視線を向けた。



「美紅もきっと分かってるんじゃない?美綺が卒業すること」



お母さんはコーヒーを啜りながら言った。



「んーっ……そうなのかな?」



あたしは首を傾げた。



「えぇ、きっとそうよ」



お母さんは柔らかい笑顔を浮かべた。



「うん」



あたしはココアを飲んだ



「あっ。美綺、そろそろ時間よ」



「はーい」



あたしは美紅をお母さんに預けると、行く準備をした。



「じゃあ行ってきます」



「行ってらっしゃい」



「美紅、行ってくるね」



「お母さんたちも後から行くわね」



「うん。行ってきます」



美紅とお母さんに手を振った後、車に乗り込んで家を出た。



今日はいよいよ卒業式。



学校に通うのも、今日で最後になる。



でも最後だと思うと、なんだか寂しくなる。



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