【完】イケメン生徒会長は俺様!?
長かったようで短かった高校生活。



それが、もうすぐ幕を閉じようとしてる。



そう思うと、悲しくなる



そして卒業式が始まった



「卒業生の入場です!」



その声とともに、卒業生全員が入場した。



―――――…



「卒業証書、授与」



入場した後、卒業証書を受け取る時がきた。



A組の代表はあたし。



「3−A組代表、森村美綺」



「はい」



名前を呼ばれ、教壇に上がる。



目の前には学園長。……そして大好きな流二が居る。



一例して一歩前へ。



「卒業証書。3−A組、森村美綺」



「はい」



「卒業、おめでとう」



学園長から、卒業証書を渡される。



「……ありがとうございます」



卒業証書を受け取り、一例した。



それと同時に、沸き上がる大きな拍手。



もう一度一例して、自分の席に戻った。



気付いたら、自然と涙が溢れ出ていた。



みんなも、泣いている。



あたしの前に座っている茉衣も、泣いていた。



涙が視界が滲んで、まともに顔を上げられなくなった。



拭っても拭っても、涙は溢れ出てくる。



そして全部のクラスが、卒業証書を受け取った。



「続いて生徒会長挨拶。生徒会長、雨宮流二君お願いします」



「はい」



涙を拭い、流二の顔をジッと見つめる。



流二はメガネを掛け直した後、式辞を読み始めた



―――――…



「それではここで、生徒会長雨宮君より大事なお話があります」



流二が式辞を読み終えた後、教頭先生がそう言った。



え?なんだろう…。



そんなの予定にないよ?



「雨宮君お願いします」



「はい」



流二がもう一度、ステージの真ん中に立つ。



これからなにが起こるんだろうとドキドキしていると―――…



「美綺」



静かに、あたしの名前が呼ばれた。



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