【完】イケメン生徒会長は俺様!?
「ほら、食え」



流二がお粥をテーブルに置いた。



「うん…」



あたしは小さく頷いた。




「ほら、食わしてやるから」



流二がお粥を目の前に差し出した。



「えっ……いいよ」



恥ずかしいし……。



「いいからほら」



「うん…」



流二に言われて、仕方なく口を開けた。



「どうだ?」



流二が首を傾げた。



「……おいしい」



あたしは小さく呟いた。




「これ、俺が作ったんだぞ」



「……え?」



流二、今なんて言った?




「今日初めて、美綺のために料理したんだぞ」



流二は照れくさそうにそう言った。



「あたしの……ため?」



「ああ。……美綺なんも食わねーから、俺が作ったのなら食うかなって思ってよ…」



流二はそう言うと、ポリポリと頭を掻いた。



「流二…」



「自信は……ねーけど」



「……ありがとう」



あたしは流二を見つめて、フワッと笑った。



「え?」



流二は顔を上げると、不思議そうな顔をした。



「ありがとう。……嬉しいよ」



まさか流二があたしのためにお粥作ってくれるなんて……嬉しくて、どうしたらいいか分からないよ。



「ああ」



流二は小さく頷いた。



「初めての割りには、よく出来てるよ。すっごくおいしい」



あたしはそう言うと、流二の頭を撫でた。



「……メイドに、作り方聞いた」



流二は小さな声でそう言った。



「うん。ありがとう」



あたしはフワリと笑った。



「おーっ」



流二は照れくさそうに頭を掻いた。



よく見ると、流二の頬はちょっとだけ赤くなっていた。



「流二、顔赤い」



あたしは流二の頬を突っ突いた。



「やめろ。バカッ…」



「ありがとう流二。世界中で一番、愛してるよ」


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