IcePrincess





「女に軽く掴まれたぐらいでこんなに震える俺の体が情けねぇーつってんだよ!」


「何だそんくれー」





ひかりは譲を抱きしめた。
いつも純に抱きしめられて拒絶するひかりが自ら俺に触れた




「……………ひ………か…り…………」



「あ?」



「お前…………震えて……」



「な?だから情けなくなんかねーっての、私の方がよっぽど情けねーよ。
体が震えて足がガタついて立ってすらいられなくなっちまうんだからな」




「もう限界だな」と呟くとひかりは地面にうずくまった


「おい、大丈夫かよ?」



「触んな」



それはいつもの"拒絶"の言葉









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