猫耳ぱにっく!
また、ビクっとしっぽが動く。


たぶん、いきなり声をかけられて驚いたんだろう。



びっくりする度に動くんだもん、もう嫌になっちゃうよ。



でも平静に、平静に。



「おはよう木村君。
うん、まぁそうなんだけどさ。
亜美、写すの遅いから。」


ちらっと亜美の方を見ると、あたしの数学のノートを放り出して携帯をいじっていた。


木村くんも亜美の方を見る。


「なるほどねー。」


「うん。」


まぁ5時間目までに返ってこればいいか。


ん?

あれ、なんか木村君に見つめられている気がする。


「どうかした?木村君。
顔に何かついてる?」



「いや、なんでもない。」


木村君がそう言い、ふいと前を向いたところで、国語の担当教師が教室に入ってきた。


なんか変な木村君。


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