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それから十数年後。
家に帰ると、子猫がいました。
下の妹の友人が保護したそうですが、
その子の家はアパートで動物が飼えないので、
妹に引き取ってほしい、とのこと。
妹もネコ好きだったので、
親に同意を得た後、引き取りに行ったそうです。
父は反対していたようですが、
「鳥がいる方へは行かせない」ということを条件に、
しぶしぶ同意。

かくして、清瀬の家で、
たぶん家の歴史史上初の
ネコが飼われることになりました。

名前は「雫（しずく）」。
雨の日に、うちに来たから、と、
妹が名づけました。
本人は「絶対漢字だからね！」と言ってますが、
個人的にはひらがなの方がかわいいと思うので、
あえてひらがなで呼びます。
「しずく」
ほら、かわいい♪（個人的見解）
病院からのお知らせハガキは、
カタカナで「シズクちゃん」と書いてありました。
…カタカナだと、変。

しずくは、賢い子でした。
我が家に来て、2日目でトイレの場所を覚えました。
えさの区別もつくようで、
好きなえさとそうでないものを混ぜて出すと、
好きなものだけ拾って食べていました。
お客さんが来ると、
愛想を振りまいてました。
もちろん、教えたわけではありません。
…世渡り上手だな、と思いました。
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